2012年8月29日水曜日

久保憂希也/芝本秀徳 頭の回転数を上げる45の方法

頭の回転数を上げる45の方法
久保 憂希也 芝本 秀徳
ディスカヴァー・トゥエンティワン
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「守」
自己流で結果を出すにはコストがかかる.先人の試行錯誤の結果,今の教えがある.同じ試行錯誤をする必要はなく,その労力は新しいことを生み出す創意工夫に費やすべき.だから,「守」の段階では先人の教えを愚直に守る.だからこそ,師は慎重に選ぶ必要がある.原理原則を学ぶ段階.

「破」
これは「破る」という意味ではなく,本来は「ひらく」という意味.愚直に鍛錬を積み重ねていくと,実践する過程で,それが身に付く.

「離」
カタチにこだわることなく,本質を得る境地.

「なんとなく」から抜け出すには,とにかく「言葉にする」ことが大事.言葉にすることで自分が考えていたことをより深く理解することができ,また自分の考えが足りないこともわかる.

パラメータを増やすことで,頭に負荷をかけることができ,頭の回転数を高めることができる.これにより,知識や技術の運用能力,すなわち「素アタマ」の性能を高めることができる.

普段の仕事で目のあたりにすることは具体的な事象でしかない.具体的な事象を単に蓄積するだけでは,同じシチュエーションが起こらなければ適用することができない.具体的な事象をメタ化することにより,あらゆる場面で使える知識となる.
メタ化のコツはリアルタイム性.目の前で起こっていることを常に「これはどういう学びになるか」をリアルタイムに考える.

「要求」とは,「~がしたい」という利用者のニーズ.「要求仕様」とは,その要求をどのような方法で実現するかということ.「要求」を「要求仕様」に落とし込むことも重要だが,「要求仕様」から「要求」が何かを考えることも大事.要求を知ることなく,指示された要求仕様だけを満たすことがクセになると,指示されたことしかできないビジネスパーソンになってしまう.

「問題」とは困っている現象や状況であり,「課題」とは問題を解決するための取組を指している.

仕事では少し先を考える.少し先を考えるからこそ,物事がうまくいく確率が上がるしトラブルなる確率も下がる.目の前のタスクに全力投球するから仕事がうまくいくわけでは決してない.少し先のことを考えない行き当たりばったりの人に限って,トラブルへの対応能力が低い.先のことを考えていないからトラブルが起こってもその場しのぎとなり,トラブルの連鎖が続くことになる.

頭の回転の速い人は,問題が起きたときに素早く判断を下し,すぐに対策を打つように見えるが,本当にそうなのであろうか?実は頭の回転よりも,普段から何を考えているかによる.何かが起きた時次の行動までの動きの速い人は日頃から「この先,起こるとしたら何が起こるか?」,つまり「リスク」を見ている.リスクとは「起こるか,起こらないかわからないこと」であり,どんなに小さくても可能性があれば,リスクと考える(=起こることを前提に考える).そして「リスクが起きないようにするにはどうすればいいか?」「起きた場合にはどのように対処するか」を考えている.

問題に取り組むときは,すぐに解決策を考えるのではなく,「つまりはどういうことか?」を問い,問題の本質を考えることから始める.これを怠った場合の解決策は時として的外れの場合がある.

トレードオフが必要な問題でも,問題と同じ次元で考えいては解決が困難.問題をとらえる次元を上げ,問題が問題でなくなるようにできるかを考えることも大切.

相手にどう伝えるのかではなく,どう伝わるのかを考えることで,人を動かし,より高いレベルの仕事を達成することができる.

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