2012年8月31日金曜日

鹿田尚樹 10分間リーディング 

10分間リーディング
10分間リーディング
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鹿田 尚樹
ダイヤモンド社
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目的を明確にして読書をするために,第二のタイトルをつけてから読んでいるか?第二のタイトルは読む目的,すなわちゴールを最初に決めることである.同じ本でも,新たに第二のタイトルをつければ,何回でも読むことができる.

スキマ時間には新しい情報を得るよりも,情報の復習に利用する法が効率的であるが,意識しているか?

俣野成敏 プロフェッショナルサラリーマン


一段上の仕事のための時間を確保するために,目をつぶってでも出来るような仕事は後輩や部下に譲っているか?

上司に対して成果のコメントを求めるとき,それは目的と背景をしっかり理解した上でのアウトプットとなっているか?

司や会社は,いちいち自分のキャリアプランなど考えてくれていないことを自覚しているか?これを自覚した上で,的確な仕事の受け取り方をしているか?

アマチュアは仕事を受けることにより,お金,休暇,役職を手に入れることを考える.だから,仕事量が増えるとうんざりする.プロは仕事を受けることにより,自分がもっといいアウトプットを出せるかどうかを考える.受けた後のキャパオーバは自分の問題と考える.


仕事を受けるとき,苦痛と考えているか,それとも自分がさらによいアウトプットを出せるチャンスととらえているか?

教育に関して,自分の得たものを後輩や部下に教えることにより,自分の地位が危うくなると考えていないか?実際はそうではなく,教えることのみにおりコミュニティが構成され,また教えることにより自分がさらに学びを得るので,自分のためになることに気づいているか?また,教えることにより,自分の仕事を部下に代わってもらえるので,空いた時間で自分はさらに一段上のことができるようになることに気付いているか?

自分の仕事が会社の財務諸表のどこに影響を与えているかを意識しているか?

2012年8月30日木曜日

野口悠紀雄 クラウド超仕事法

クラウド「超」仕事法 スマートフォンを制する者が、未来を制する
野口 悠紀雄
講談社
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非定型情報に関しては分類しないようにする.これはある時点の問題意識による分類システムは,時間が立つと使えなくなるためである.つまり知的作業の多くは問題意識が次々に変化するので,分類システムは時間がたつと使えなくなるためである.だから,分類せずに,単に並べておき,検索を利用すればよい.
これに対し,定型情報は分類してもよい.

質疑応答の時間は答えられない場合を恐れてネガティブに捉えるな!自分自身が得をするためにやるのだと捉えるとよい.発信することにより考えがより昇華するのである.

新聞は見出しまたは記事の位置により,相対的な重要性を示している.見出し文字の大きさは絶対的な重要性を示している.自分の中での重要性と新聞が扱う重要性の違いとは,自分の評価と社会の評価とのずれである.

独自システムを作らず,クラウドで提供されているプラットフォームを利用して,それに付加価値を与えることが,今後の組織や社会の進歩のカギとなる.これからは自社内のシステムにこだわるという発想から転換し,インターネットにある無限の資源を使うという考えをもつことが重要.

SIMカードはヨーロッパで誕生したものであり,陸続きの大陸で単一の携帯電話を複数の国で使用できるようにするためのものである.SIMロックがある場合,ローミングを使用せざろうえなく,高額な使用料が発生する.
国内ではドコモがiphoneでも使用可能なSIMカードを販売.ただし,SBのiphoneはSIMロック携帯のため,海外で販売されているiphoneを利用する必要がある.

市場システムは信頼の上にできあがっている.したがって,モラルの高い社会でしか実現できない.

2012年8月29日水曜日

鳥原隆志 インバスケット思考

究極の判断力を身につけるインバスケット思考
鳥原隆志
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案件処理速度を高めるには,内容把握力の向上が必要.
内容把握力を高めるには,まず自分が何をすべきなのかという点に注目して確認するとよい.案件全体を読むのではなく,できるだけ定性的な情報や確実と思われる情報だけを重視し,そこに下線を引くなどすれば,新たに読み返すときには下線だけを読むだけとなり要約しやすくなる.

要は「要点は何なのか?」を自問しながら読み込む必要がある.

案件処理のスタートとして問題発見力が必要.すべての案件は問題発見から始まるからである.問題発見がなければ何を解決すべきかもわからず,その後の意思決定も行えない.
問題意識の持ち方により多くの問題点を発見できる.特に管理者は自ら問題を発見して解決する姿勢が重要である.多くの問題点を抽出して,これらを分類することによって本質的な問題点が見えてきて,精度の高い案件処理につながる.


組織を効率的に運営し,かつ規範を維持するためにマニュアルやルールが存在する.リーダはこれらを従業員に徹底させる責任がある.しかし,時代の流れに既存のマニュアルやルールがそぐわなくなったり,これらがかえって会社の利益を損ねていないかなども十分検証する責任がある.

久保憂希也/芝本秀徳 頭の回転数を上げる45の方法

頭の回転数を上げる45の方法
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「守」
自己流で結果を出すにはコストがかかる.先人の試行錯誤の結果,今の教えがある.同じ試行錯誤をする必要はなく,その労力は新しいことを生み出す創意工夫に費やすべき.だから,「守」の段階では先人の教えを愚直に守る.だからこそ,師は慎重に選ぶ必要がある.原理原則を学ぶ段階.

「破」
これは「破る」という意味ではなく,本来は「ひらく」という意味.愚直に鍛錬を積み重ねていくと,実践する過程で,それが身に付く.

「離」
カタチにこだわることなく,本質を得る境地.

「なんとなく」から抜け出すには,とにかく「言葉にする」ことが大事.言葉にすることで自分が考えていたことをより深く理解することができ,また自分の考えが足りないこともわかる.

パラメータを増やすことで,頭に負荷をかけることができ,頭の回転数を高めることができる.これにより,知識や技術の運用能力,すなわち「素アタマ」の性能を高めることができる.

普段の仕事で目のあたりにすることは具体的な事象でしかない.具体的な事象を単に蓄積するだけでは,同じシチュエーションが起こらなければ適用することができない.具体的な事象をメタ化することにより,あらゆる場面で使える知識となる.
メタ化のコツはリアルタイム性.目の前で起こっていることを常に「これはどういう学びになるか」をリアルタイムに考える.

「要求」とは,「~がしたい」という利用者のニーズ.「要求仕様」とは,その要求をどのような方法で実現するかということ.「要求」を「要求仕様」に落とし込むことも重要だが,「要求仕様」から「要求」が何かを考えることも大事.要求を知ることなく,指示された要求仕様だけを満たすことがクセになると,指示されたことしかできないビジネスパーソンになってしまう.

「問題」とは困っている現象や状況であり,「課題」とは問題を解決するための取組を指している.

仕事では少し先を考える.少し先を考えるからこそ,物事がうまくいく確率が上がるしトラブルなる確率も下がる.目の前のタスクに全力投球するから仕事がうまくいくわけでは決してない.少し先のことを考えない行き当たりばったりの人に限って,トラブルへの対応能力が低い.先のことを考えていないからトラブルが起こってもその場しのぎとなり,トラブルの連鎖が続くことになる.

頭の回転の速い人は,問題が起きたときに素早く判断を下し,すぐに対策を打つように見えるが,本当にそうなのであろうか?実は頭の回転よりも,普段から何を考えているかによる.何かが起きた時次の行動までの動きの速い人は日頃から「この先,起こるとしたら何が起こるか?」,つまり「リスク」を見ている.リスクとは「起こるか,起こらないかわからないこと」であり,どんなに小さくても可能性があれば,リスクと考える(=起こることを前提に考える).そして「リスクが起きないようにするにはどうすればいいか?」「起きた場合にはどのように対処するか」を考えている.

問題に取り組むときは,すぐに解決策を考えるのではなく,「つまりはどういうことか?」を問い,問題の本質を考えることから始める.これを怠った場合の解決策は時として的外れの場合がある.

トレードオフが必要な問題でも,問題と同じ次元で考えいては解決が困難.問題をとらえる次元を上げ,問題が問題でなくなるようにできるかを考えることも大切.

相手にどう伝えるのかではなく,どう伝わるのかを考えることで,人を動かし,より高いレベルの仕事を達成することができる.

白取春彦 頭がよくなる思考術


頭がよくなる思考術
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白取 春彦
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書いて考えているか?書くことにより言葉を使うときだけ,人間は本当の意味で考えることができる.そうすれば,今までわからないと思っていたことがわかるようなことが起こる.

他人の思惑を気にしているか?「他人の思惑」とは,正確に言えば「自分が想像している他人の思惑」であり,事実としての他人の思惑ではない.ということは,想像を事実と思い込んでいるだけであり,自分で勝手に作り上げた幽霊に怯えているようなものである.また,他人の思惑が「~である」と明瞭にわかっていると確信したとしても,それは他人の思惑の一部であり全部でない.というのは,人間は自分の考えや意見のすべてを他人にさらけだすことなどないからである.であるならば,他人の思惑を考慮することは結果的に徒労だということになる.したがって,他人の思惑を考慮したうえでの自分の考えや態度も無意味ということとなる.

愚痴をこぼしていないか?愚痴が愚かであるのは,愚痴を言うことによって,自分自身の思考がその場で凍結してしまうためである.愚痴はあなたの感情の発散ではない.愚痴は勝手な決めつけ,一方的判断にすぎず,非難のレッテルを貼り付けて,思考することをやめているに過ぎない.

問題の中に教えを見出しているか?問題に取り組むのがしんどいのは,無意味でくだらないと考えるからである.問題を解くことで自身が得られる教えを見いだせれば,一変,問題は尊いものとなる.

感情を自分自身と取り違えていないか?思い煩いやどうしようもない感情から超越し,正しい判断をせよ.正しい判断がなさなければ,まちがいが生じ,新しい問題を生む.それは自分を別の窮地に陥れ,苦しめ,再び誤った判断をしてしまう.こういうくだらない循環を自分の性格や人生だと思ってはならない

2012年8月28日火曜日

久保田崇 官僚に学ぶ仕事術


大量の仕事を時間内に出来るだけ速く処理することは,自分の健康を守るため(遅いと睡眠時間が少なくなる).

期待されたアウトプットから逆算して必要最小限のことだけ,つまり骨格のみを押さえる.

ある分野を門外漢が勉強する場合,インプットは際限がなくなりハマりやすいので注意が必要.新しい分野の知識を多く身につければ仕事したような気になるが,実際にはその知識をアウトプットに生かせなければ,本当の意味で仕事をしたことにはならない.したがって,アウトプットを意識して,知識は厳選してインプットした方が効率がよい.

2012年8月27日月曜日

ちきりん 自分の頭で考えよう

自分のアタマで考えよう
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「知っている」と「考える」はまったく別物.世の中の事象には,何であれ良い面と悪い面がある.結論は各人がひとつ選ぶわけであるが,情報を見て考えられることをすべて列挙せよと言われれば,良い面と悪い面の両方が出てくるのが「知識にだまされていない純粋な思考」の結果である.


思考力のある人は,常にゼロから考えている.時代が変わり,世の中が変わり,新しい環境ができて新しい情報に触れた時に,過去の知識でなく,目の前の情報から考えることができるかどうかが,分岐点となる.

情報ではなく,意思決定のプロセスが大切.情報を集めて分析することに熱中するのではなく,「どうやって結論を出すべきなのか?」を先に考えることが必要.このように意思決定プロセスが明確になれば,それに合わせて必要な情報だけを収集すればよいので,情報収集に必要な時間が大幅に短縮できる.この意識決定プロセスは曖昧ではなく,文章に落とせるくらい明確にされていないと使えない.情報収集をしていると,どんな情報も重要に思えてしまうが,本当に重要かどうかは「いま求められている意思決定プロセスに必要か否か」で決める.

「考えること」「思考」とは,インプットである情報をアウトプットである結論に変換するプロセスを指す.「私は考えた」とは「私はあるインプットをもとに,何らかの結論を出した.ある考えに至った」という意味.

情報を見たときにまず考えることは「なぜ?」「だから何なの?」のふたつ.

誰かが予想し,それが新聞等に掲載されてから動き出していては出遅れてしまう.自分で考えることができれば,他者に先んじて準備を整えられる.

失敗は結果ではなく,「正しい方法論の学びの機会」である.

プロセスの比較を行うことにより,「ものごとの進め方」や「段取り」まで直接的に比較することができる.

決められないのは選択肢が多すぎるのでなく,判断基準が多すぎるから.判断基準に優先順位をつける,あるいは絞り込む.判断基準を持つためには,ビジョンが必要.

与えられたルールの中で最適を目指すことは,時に果てしなき消耗戦につながる.よって,自分が得意な分野で勝負ができるように新しいルールを作る,あるいはルールを変えることができれば,努力が本当に報われる.

頭の中で考えていることを文章にしてみると,思考不足や矛盾点が出てくるので,さらに考えを深めることができる.さらに図や表にすると,図の配置,順番,形を丸にするか四角にするか,色をどうするか等,迷うことがさらに出てくるので,さらに思考を深めることができる.

同じものを見ても,いろいろ気付く人とそうでない人の差は,知識を整理するための思考の棚をもち,次に知りたい情報を意識的に持っているかどうかの差である.
さらに思考の棚に空きに入るべき情報を入手できたら,何が言えるか,結論は何かを予め考えておくことも大切.

2012年8月26日日曜日

小倉広 自分でやった方が早い病

自分でやった方が早い病 (星海社新書)
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リーダにもかかわらず「自分でやった方が早い」と思っていると,それが人生のピーク.つまり,永遠にプレイヤー一人分の仕事しかできないし,会社もそう評価する.さらに,周囲のやる気を削ぎ,部下が育つ機会を奪い,会社に損失を与えているとも評価される.


孤独な成功者になるだけであり,行く末は以下のとおり.
・仕事を抱え込み,病気も抱え込む.
・常にストレスにさらされる.
・常に誰かのせいにして生きることになる.
・気付けば周りから人がいなくなっている.
・笑顔と余裕がなくなる.
・「まわりは使えない」と思っている人ほど「使えない」と思われている.
・いつまでたっても優秀な人が現れない.
・誰も信頼できなくなる.誰にも信頼されなくなる.

リーダは,一人で100歩進むのでなく,100人を一歩進めることが大切.リーダ1人が1社から1億円の売上げを達成するよりも,100人が100社から100万円の売上げを達成する方が,会社の安定につながる.

たった一度の人生,一人で頑張るより,仲間と力を合わせ,スキルやノウハウを分け合いながら,とてつもない大きなものを手にする方が楽しい.

「自分でやった方が早い」と考える人はすべてが自己完結.いい仕事を誉められたい.結果を出してお金がたくさん欲しい.こういう思考回路でいると,浅い幸せしか得られず,心の充足が永遠に得られない.

人は「してもらう幸せ」,「自分でできる幸せ」,「してあげる幸せ」の順に成長する.「自分でやった方が早い」と考える人は「自分でできる幸せ」のレベル.前者二つは利己主義であり,最後のみ利他主義.プレーヤとしての喜びと,リーダとしての喜びはまったく別次元.

仕事を任せることが目的ではなく,仕事を通じて部下の成長を促すのが目的.任せないのは未来は必要ないと言っていることと同じ.

「小善は大悪に似たり,大善は非情に似たり」

「任せられない」のは「任せていない」から.「任せたら自分は一切何もしなくていい」のは「任せる」のゴールであり,最終形.最終形に到達するまではフォローが必要.そのかわり,自分は一つ上の仕事を経験でき,また会社にはノウハウが溜まり,未来が描けるようになる.

悩みの量と気づきの量は同じ.

リーダにジレンマは「短期的な成果(業績)」と「中長期的な成果(人材育成)」という矛盾した成果の両方を追い続けること.これを達成するのがリーダの存在価値.

失敗とは,短期的な観点で見ると成果や効率面でネガティブな結果となるが,中長期的な観点で見るとむしろ成長である.

目先の仕事を責任感をもってできない人間が,さらに上の仕事を担当したら急に責任感が生まれるということは絶対にない.

言いたいことをすべて言うのは自分の自己満足にすぎない.

PCDAのうち,D以外を部下と共に行う.検証なき改善は絶対になり.Dは部下にやらせ,D以外に時間を割く.

業務をマニュアル化するのはリーダの仕事.非定型な仕事の場合,100点のマニュアルではなく70点のマニュアルでも十分.

周囲を育ててれば,必ず自分も育つ.

矢印を自分自身に向ければ,まわりの人の仕事ぶりに我慢することもなくなる.

過去と他人は変えることができない.

心が変われば行動が変わる.
行動が変われば習慣が変わる.
習慣が変われば運命が変わる.
運命が変われば人生が変わる.

陰徳を積むことで自信がみなぎり,心に余裕が生まれる.自分に駄目な部分があったとしても,「俺,こうところがだめだけど,結構頑張っているよな」と思えるようになる.すると人のことも許せるようになる.

鈴木博毅 「超」入門 失敗の本質

「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ
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戦略とはいかに「目標達成につながる勝利」を選ぶかを考えること.日本人は戦略と戦術を混同しやすいが,戦術で勝利しても,最終的な勝利には結びつかない.その際,勝利を決める「指標」をいかに選ぶかが戦略である.性能面や価格で一時的に勝利しても,より有利な指標が現れれば最終的な勝利にはつながらない.


なるほど,
最終目標を描き,最短で達成するための勝利を積み重ねていくことが大切.個々の戦いでは,勝利により目標達成に近づくことができるかを意識することが大切.近づかない戦いはさける.

「体験的学習」で一時的に勝利しても成功要因を把握できないと長期的には必ず敗北する.指標を理解していない勝利は継続できない.「戦略となる指標」を取り出すことをせず,「体験そのものを再現」することに執着すると,目の前の勝利と同じ型を追いかけることにつながる.体験的学習や偶然による指標発見は,いずれ新しい指標(戦略)に敗れる.勝利体験の再現をするだけでなく,さらに有効な指標を見つけることが大切.競合と同じ指標を追いかけても,いずれ敗北する.
 高い技術力を誇るメーカが苦戦するのは,消費者の指標を変化させるイノベーションではなく,単に技術上の高性能を追及しており,効果を失ってる指標を追いかけるためである.先行メーカに続く場合,多少性能を向上させることも可能であるが,先行メーカはプラットフォーム戦略などで後続メーカに指標を変えられないように製品展開を進めており,やはり苦戦を強いられる.戦略を「以前の成功体験をコピー・拡大生産すること」であると誤認すれば,環境変化に対応できない精神状態に陥る.「型のみを伝承」することで,本来必要な勝利への変化を全否定する歪んだ集団になってしまう.常に「勝利の本質」を問い続けられる集団を目指すべき.

なるほど,

勝利しても,なぜ勝利したのか?勝利の指標,要因を抽出して,さらなる戦いに向けた対策をとることが大切.単なる体験の再現を目指すのはだめ.

リスクは,背を向けるたり隠したりするのではなく,周知させ具体的に管理するものである.かわすのではなく管理するのである.

なるほど,
リスクについては考えたくもないが,それではリスクが実際に生じた場合に有効な対策が打てなくなる.リスクに対しては,認識・対策を考え,日ごろからリスクを最小化(ゼロにはならない)するための管理をする必要がある.こうすれば,リスクをある程度コントロールすることが可能となる.

人事評価とは会社側からのメッセージ.だから,人事評価と人材配置は,組織メンバーに対して強い影響力を発揮する.なぜなら,組織を構成する人物が生み出した成果をどう評価して,その人物をトップがどう扱うかは,メンバー全員の関心事だからである.


机上の空論や当初の想定,都合のいい思い込みは,現場での毅然たる事実の前に打ち砕かれる.であるこそ現場にこそ「新しい戦略(指標)が生まれる」のである.


愚かなリーダは「自分が認識できる限界」を組織の限界にしてしまう.逆に卓越したリーダは組織全体が持っている可能性を無限に引き出し活用する.「私自身が,組織の限界になっているのではないか?」

「空気」とは体験的学習による連想イメージを使い,合理的な議論を行わせずに,問題の全体像を一つの正論から染め上げてしまう効果を持つ.議論の「影響比率」を明確にし,意図的な「空気の醸成」が導く誤認を打ち破る知恵を身につけるべき.